■「普通」がしんどかった僕の話
「普通って、どこで売ってんねん?」
昔からずっと思ってる。
親から「普通はこうする」
学校では「普通の子はこうする」
職場では「普通にやってくれたらええねん」
めっちゃ便利に使われる言葉やけど、
正直、“普通”ってなんなんか、ずっとわからん。
でもな、ここで言っとく。
僕は「普通」になりたいわけやない。
定型発達に憧れがあるわけでもない。
ただ、「普通ってなんなん?」っていう
この問いに答えが出せへんまま、生きてるだけやねん。
■僕、超絶人見知りなんよ
僕は昔から、人見知りが激しい。
用事がない限り、人に話しかけられへん。
雑談とか世間話とかが、ほんまにできへん。
「普通に会話したらええやん」って言われるけど、
その「普通」が僕にはわからんのよ。
たとえば、喫煙所で休憩が一緒になったとき。
名前だけ知ってる程度の人と二人きりになったとする。
普通ができる人は「暑いですねー」とか「今日忙しいですねー」とか話しかけられるんやろうな。
でも僕の頭ん中はこうなってる。
「タバコ吸うて休憩したはるなぁ」
「同じ空間におるし、なにか話しかけな気まずいって思ってはるんやろか?」
「そう思てはったら、話さな嫌な気持ちにさせるなぁ」
「いやでも、今は休憩中やし、一人でゆっくりしたいって思てはるかもしれへん」
「それやと声かけたら迷惑になるよなぁ」
「うーん……どうしよ……」
ここまで考えても、絶対に答えが出えへん。
そう、“普通”がわからんから、答えなんか出せるわけあらへんねん。
だから結局、僕は黙ったままタバコの煙を見つめてる。
あ、向こうから来てくれたら、そら120%のテンションで対応するで!
来る者拒まず精神なもんで。
■普通の接し方がわからんから編み出した「いじられ戦略」
普通のコミュニケーションが取れへん僕が、
管理職のときに編み出したのが、「いじられ戦略」やった。
自分から積極的に話しかけるのは苦手やけど、
ちょっとした天然を見せたり、ツッコミ待ちの言動をしてると、
向こうから話しかけてきてくれるようになるんよ。
受動的やけど、いろんな人と多様なコミュニケーションが取れるようになった。
これをやると、部下が友達感覚で接してくれるようになる。
本音を吐き出してくれるようになって、
その中で「実はこういうの不満なんです」って声が聞こえてくる。
その不満を改善したら、僕の評価が上がる。
さらには部下が僕の上司に「ぴーさんはちゃんと話を聞いてくれて、すごく仕事がやりやすいんですぅ」とか言うてくれる。
それでまた僕の評価が上がる。
おかげで僕が新人の時の教育係の先輩より上の役職に就けたよ。
ええことづくめやったんよな。
■「普通じゃなくてええんや」と思えた瞬間
僕は「普通の人」にはなれへん。
それに、なりたいとも思わへん。
でも、「普通ってなんやねん?」って問いは、ずっと頭に残ってる。
最近思うのは、
「普通じゃなくても、生きててええんや」ってこと。
息子と過ごしてるとき、
僕が“普通の父親”じゃなくても、息子は笑ってくれるときがある。
職場でも、“普通の上司”じゃなくても、
「ぴーさんらしいですね」って笑ってくれる人がおる。
それでええんちゃうかなって、ほんまに思うんよ。
💬 読者のみなさんへ
あなたにとって、「普通」って何ですか?
「普通にならなあかん」って思って、
しんどくなったこと、ありませんか?
僕みたいに「普通じゃない自分」を活かす工夫をしてみると、
ちょっとだけ生きやすくなるかもしれへん。
もしよければ、あなたの「普通」の話も聞かせてくれたら嬉しいです。
👣 次回予告:「“できる風”を演じるとしんどい話」